2014年01月12日

天体観測

『天体観測』はBUMP OF CHICKENの代表曲の一つであり、BUMP OF CHICKENのボーカリスト兼ギタリストの藤原基央が作詞した。2001年リリース。2002年に放映された同名のドラマに影響を与え、その挿入歌として採用された。



この曲では、やや難解とも思える哲学的な歌詞で、天体観測という少年の日々の思い出を描いていく。難解なだけの歌詞であれば人々の共感は得られないが、この曲は一度聞くと不思議な共感を呼び起こし、なぜかもう一度聞きたくなる。『カルマ』もそうだが、藤原基央の天才的能力が発揮された作品の一つといえる。

知識の少ない子供にとっては何もかもが新鮮だ。「見えないモノ、知らないモノ」を見ようと夢中になるのは、ひょっとしたら誰にでも懐かしい思い出なのかもしれない。

この曲で天体観測という言葉はやや比喩的な意味で使用されており、「見えないモノ、知らないモノ」であれば、観測する対象が違ってもこの曲の本質に違いは生じないだろう。森に潜む動物、野原を彩る草花、台風の後の水溜り、街を白く染める雪など、自然を対象として観測・観察するなら、人はこれを自然体験と呼ぶ。

私がこの曲を始めて聞いた時、私の過去の自然体験とこの曲のイメージがつながっていくのを感じたが、みなさんはどうだろうか。

少年たちは身近な環境と関わりあいながら成長していく。
かつて自分が環境から学んだ大切な何かを再確認できるのなら、この曲の環境倫理的な価値は高い。
このような目的でこの曲を楽しむのも有意義だろう。

でも、この曲が本当に伝えたいのはそんなことではないらしい。

かつて天体観測をするとき、そこには仲間たちがいた。
そして、仲間たちは「予報外れの雨に打たれ」るなどつらい経験をしたが、未熟な自分は彼らを救えなかった。

この曲の最後でBUMP OF CICKENは、天体観測の仲間がいないにもかかわらず、「『イマ』というほうき星 君と二人追いかけている」と歌う。

過去を乗り越えるために、イマすべき何か、
「ほうき星」とはその何かなのかもしれない。


注)ときに勘違いされることがあるが、この曲は作詞者の藤原基央が述べたとおり恋愛を描いた曲ではない。歌詞の詳しい意味を知りたい人は、下記「くりごはんが嫌い」の記事をどうぞ。
以上の考察は「くりごはんが嫌い」の記事の助けを借りる部分が大きい。「くりごはんが嫌い」の作者であるkatokitiz氏に深く感謝申し上げる。

(文責:道下雄大)


【関連ページ】
『天体観測』の歌詞を分析するその1(ブログ「くりごはんが嫌い」より)
http://d.hatena.ne.jp/katokitiz/20081205/1228460060

『天体観測』の歌詞を分析するその2(ブログ「くりごはんが嫌い」より)
http://d.hatena.ne.jp/katokitiz/20081206/1228540626

『天体観測』の歌詞
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND12811/index.html

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『天体観測』収録CD

タグ:BUMP OF CHICKEN
posted by 道下雄大 at 18:44| Comment(0) | 音楽
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